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統合失調症を抱える方とのコミュニケーション方法は?主な症状や正しい接し方を解説

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統合失調症の罹患率は、およそ100人に1人[1] といわれています(※)。主な陽性症状には、幻覚や妄想、考えの混乱などがあり、症状が進んだ場合は投薬治療に加えて看護ケアが必要です。

統合失調症の利用者とコミュニケーションをとるとき、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。また、統合失調症の利用者にやってはいけないことは何でしょうか。

本記事では、統合失調症の主な症状や、統合失調症を抱える方との正しい接し方を分かりやすく解説します。

※参考:e-ヘルスネット. 「統合失調症」.

統合失調症を抱える方の主な症状

統合失調症を抱える方とコミュニケーションをとるときは、まず統合失調症に特有の症状を知っておくことが大切です。統合失調症の症状は、今までにない症状が現れる「陽性症状」と、今までできたことができなくなる「陰性症状」の2種類に分けられます(※)。

統合失調症の利用者に対してケアを提供するときは、統合失調症の陽性症状と陰性症状を踏まえて、利用者ごとに接し方を変えることが大切です。

※参考:厚生労働省. 「統合失調症」.“統合失調症とは”

主な陽性症状

統合失調症の主な陽性症状は3つあります。

陽性症状特徴
幻覚実際にはないものが見える「幻覚」や、実際には聞こえないものが聞こえる「幻聴」など
妄想何でも自分と結びつけて考える「関係妄想」や、周囲の人に攻撃されていると信じ込む「被害妄想」、自分が見張られていると信じ込む「注察妄想」など
考えの混乱会話や行動にまとまりがなくなり、言動が支離滅裂になること

陽性症状は、健康なときにはみられなかった症状が現れ、利用者の行動やコミュニケーションに影響を及ぼすものです。特に幻聴や被害妄想、会話や行動のまとまりのなさなどの症状は統合失調症の方によくみられるため、利用者と接するときに念頭に置いておきましょう。

主な陰性症状

統合失調症には、意欲の減退や感情表現の喪失など、健康なときにできたことができなくなる「陰性症状」もあります。厚生労働省によると、統合失調症の主な陰性症状は以下の3点です(※)。

・意欲がなくなり無気力になり、身の回りのことにかまわなくなる
・感情が表に出にくくなり、いつも無表情で、喜怒哀楽がなくなる
・友達や家族など人と関わることを避けて、閉じこもる

※出典:厚生労働省. 「統合失調症」. “主な陰性症状”

統合失調症の方の症状は、周囲から誤解を受けやすく、本人も深く悩んだり傷ついたりしている場合がほとんどです。統合失調症の方とコミュニケーションをとるときは、統合失調症の症状に理解を示し、寄り添う姿勢を見せてあげましょう。

統合失調症を抱える方への正しい接し方

統合失調症は、決して治らない病気ではありません。統合失調症の方と正しく接していれば、過半数の方は回復し、治療後に重い障害が残る方の割合は20%にとどまるといわれています(※)。

統合失調症の方の自立や社会復帰に向けて、以下の3つの接し方を心掛けましょう。

・利用者の自己肯定感を高める
・「ペーシング」のテクニックを取り入れる
・本人のペースに合わせて服薬介助する

※参考:厚生労働省. 「治療法について」. “統合失調症とは”

利用者の自己肯定感を高める

統合失調症の治療で大切なのが、利用者本人が治療に前向きに取り組むことです。そのためには、統合失調症の方とのコミュニケーションを通じて、利用者を励まし、自己肯定感を高めることが大切になってきます。

看護には、利用者の自己管理をサポートし、本人の力で病気に立ち向えるように働きかける「エンパワーメント(empowerment)」という考え方があります。統合失調症の利用者とコミュニケーションをとるときは、小さなことでも褒めたり励ましたりして、肯定的に接するようにしましょう。

「ペーシング」のテクニックを取り入れる

統合失調症の方と接するときに役立つのが、「ペーシング」と呼ばれるテクニックです。ペーシングとは、呼吸や話す速度、声のトーンなどを相手に合わせ、親近感を持たせることを意味します。

精神疾患を抱えた方を看護するときは、いかに相手と信頼関係(ラポール)を築くかが大切になってきます。ペーシングのテクニックを活用すると、「自分と相手は似ている」と無意識に感じさせ、利用者を安心させることが可能です。

統合失調症の方と信頼関係を築く第一歩として、ペーシングのテクニックを取り入れましょう。

本人のペースに合わせて服薬介助する

統合失調症の治療は、人によって異なりますが、抗精神病薬の投与を中心とした薬物療法が基本です。しかし、統合失調症の方の場合、病識(病気の自覚)がない方も多いため、服薬を拒否するケースが考えられます。

その場合は服薬を強制しないようにしましょう。薬を無理に飲ませると、被害妄想などの症状が悪化し、ますます治療が難しくなる可能性があります。訪問看護の場合、服薬介助をきっかけとして、今後の訪問を強く拒否されるケースも少なくありません。

服薬介助は利用者の家族と連携しながら、なるべく本人のペースに合わせて行うことが大切です。

統合失調症を抱える方にやってはいけない行為

統合失調症を抱える方に対して、やってはいけない行為は3つあります。

・ネガティブな言葉を掛ける
・本人の妄想や幻覚を否定する
・行動を制限する

統合失調症の方と接するときにやってはいけないのが、相手を責めたり、叱責したりすることです。統合失調症の方にネガティブな言葉を掛けると、被害妄想や意欲の減退などの症状を悪化させ、回復の遅れにつながる可能性があります。

まずは「自分は味方」という認識を持ってもらうことが、利用者と信頼関係を構築するポイントです。

また、本人の妄想や幻覚を否定したり、行動を制限したりするのもNGです。統合失調症の症状が悪化すると、会話内容にまとまりがなくなったり、支離滅裂な行動をとったりと、周囲にとって支離滅裂な言動をするようになります。

しかし、統合失調症の妄想や幻覚は、本人にとっては実際に起きたことです。妄想や幻覚を強く否定すると、本人の不安を助長したり、周囲への不信感を強めたりする可能性があります。統合失調症の方の言動をいったん受け止め、その上で健康管理や服薬介助などのケアを提供しましょう。

利用者の行動をなるべく制限せず、危険のない範囲で好きなように行動させることが大切です。本人にとって不安やストレスのない環境をつくることが、統合失調症の治療につながります。主治医と相談しながら、利用者の意思を尊重した看護ケアを提供しましょう。

統合失調症に関する理解を深めて利用者と信頼関係を築こう

統合失調症の主な症状には、幻覚や妄想、考えの混乱などの陽性症状や、意欲の減退などの陰性症状があります。統合失調症を抱える方とコミュニケーションをとるときは、統合失調症のつらい症状を理解し、共感しながら接することが大切です。

統合失調症の治療は、抗精神病薬を中心とした薬物療法ですが、人によっては日常生活のサポートのため、訪問看護が必要な場合もあります。訪問看護に従事する方は、統合失調症の利用者との接し方を学んでおくことが大切です。

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