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精神科病棟と一般病棟の違いとは?それぞれの仕事内容や1日のスケジュールを解説

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精神科病棟と一般病棟の違いとは?それぞれの仕事内容や1日のスケジュールを解説

看護師は、属する科によって仕事内容や1日のスケジュールが異なります。特に専門性の高い精神科看護師は、一般病棟の看護師と比べてどのような違いがあるのか分からない方も多いでしょう。

本記事では、精神科看護の仕事内容を知りたい方や転職を考えている方に向けて、精神科病棟と一般病棟での看護師の役割・仕事内容などの違い、一般病棟の看護経験が精神科看護に生かせるかや、精神科看護に向いている人とそうでない人の特長を詳しく解説します。

精神科と一般病棟の看護師の1日のスケジュール例も紹介するので、それぞれの病棟の違いを正しく理解しましょう。

精神科病棟と一般病棟の違い

精神科病棟と一般病棟の違い

精神科病棟と一般病棟ではどのような違いがあるのでしょうか。ここではそれぞれの病棟の違いを解説します。

精神科病棟とは?

精神科病棟とは、精神疾患・障害・心の病などさまざまな症状を持つ患者さんに合った治療を行う病棟です。

精神科一般病棟では、急性症状を繰り返したり中長期の段階的な精神科治療を必要としたりする患者さんの治療を行います。社会復帰をするために社会生活技能訓練が必要な方や、身体と精神の両方のケアが必要な身体合併症の方など、患者さんの持つ複雑なケースに対応しながら症状に合わせた精神看護をします。

一般病棟とは?

一般病棟とは、内科・外科・整形外科などの混合病棟です。患者さんの怪我や病気の治療・回復を目的とした病棟です。

対応する年齢層・診察科が幅広く、急性期から症状が安定している回復期まで、患者さんの治療のステージもさまざまです。

検査・治療・手術・リハビリテーションなどを組み合わせて、患者さんの早期の病状回復・社会復帰を目指して看護しています。

精神科病棟の看護師の役割と仕事内容

精神科病棟の看護師にはどのような役割と仕事内容があるのでしょうか。ここでは、精神科病棟の1日のスケジュール例を日勤・夜勤に分けて解説します。

【精神科病棟・日勤】1日のスケジュール例

まず、精神科病棟の日勤のスケジュール例は以下の通りです。

精神科看護師は、1日を通じて患者さんとのコミュニケーションをベースに精神看護を行います。作業療法、自立を目指した生活指導などを組み合わせて精神看護をするケースもあります。

また、基本的なスケジュールに並行して、隔離室にいる患者さんのナースコールや病棟内での患者さん同士のトラブル対応など、日によって対応内容が変わるでしょう。

時間仕事内容
8:30業務開始・申し送り
8:45必要な患者さんの排泄・清掃ケア
9:00朝のラウンド バイタルサインを確認コミュニーションをベースにした精神看護カルテの入力入浴の介助
11:30昼食の見守りと介助
12:30昼食後の服薬の管理 患者さんの服薬・投薬管理と確認 看護師が交代で休憩
14:00患者さんのケアやカンファレンスなど コミュニケーションによる精神看護作業療法士(OT)のサポート看護計画を他職種とカンファレンスで決める
15:00おやつの見守りと介助
16:00申し送り
17:00業務終了

【精神科病棟・夜勤】1日のスケジュール例

次に、精神科病棟の夜勤のスケジュールを解説します。以下の表は2交代制のスケジュールですが、病棟によっては3交代制を採用している病棟もあります。

精神科の夜勤では、患者さんの安全を確認するために定期的な見回りが必要です。消灯後にイレギュラーなナースコールに対応する必要もあるため、忙しさは日によって違います。また勤務している病棟の緊急患者受け入れ態勢によって、夜間に緊急入院の対応をするケースもあります。

時間仕事内容
16:30業務開始・申し送り
17:00夕方のラウンド コミュニーションをベースにした精神看護患者さんの状態を確認
18:00夕食の見守りと介助
18:30夕食後服薬の管理 患者さんの服薬・投薬管理と確認
19:00看護師が交代で休憩
20:00就寝準備 口腔・排泄ケアなど着替え眠前薬の投与
21:00消灯・就寝
夜間見回り 事務作業 仮眠 患者さんの定期的な見回りナースコールの対応カルテの記入他の看護師と交代で仮眠
6:00朝のケア 採血・排泄ケアなど
7:00朝食の見守りと介助
7:30朝食後服薬の管理 患者さんの服薬・投薬管理と確認
8:30申し送り
9:00業務終了

一般病棟の看護師の役割と仕事内容

一般病棟の看護師にはどのような役割と仕事内容があるのでしょうか。ここでは、一般病棟病棟看護師のスケジュール例を日勤・夜勤に分けて解説します。

【一般病棟・日勤】1日のスケジュール例

ここでは、一般病棟の日勤のスケジュール例を解説します。病棟看護師の日勤帯は、約5〜8人の患者さんを受け持つのが一般的です。1日を通して不規則なナースコールの対応もするなど、多くの業務をこなす必要があります。

時間仕事内容
8:00出勤・1日の準備 担当の患者さんへ挨拶まわり点滴や薬の準備
8:30業務開始 申し送り管理職からの連絡事項チーム内の情報共有など
8:50朝のラウンド バイタルサインを確認検温・排泄チェックなど 手術・検査などの準備
10:30朝の検温表・カルテ記入など
11:00日常生活の援助 入浴介助など
11:30昼食準備 患者さんの食前薬配薬・血糖値の測定など 看護師が交代で休憩
11:45昼食の配膳と介助
12:15昼食後ケア 昼食後配薬ベットサイドの清掃口腔・排泄ケア点滴更新など 看護師が交代で休憩
13:30チームカンファレンス
14:00昼のラウンド 検温・投薬など 新規入院患者さん対応 オリエンテーションの実施など
15:30チームリーダーへ報告
16:00カルテ記入
16:30申し送り
17:00業務終了

【一般病棟・夜勤】1日のスケジュール例

次に、一般病棟の夜勤のスケジュール例を解説します。

病棟看護師の夜勤帯は、約10〜16人の患者さんを受け持つのが一般的です。昼夜かかわらず不規則なナースコールの対応をする必要があります。また、夜間には容体が急変する患者さんや緊急入院の対応をする必要もあり、予測のできない忙しさがあるでしょう。

時間仕事内容
16:00出勤・1日の準備
16:30業務開始 申し送り点滴や薬の準備など
16:50夕方のラウンド 担当患者さんへの挨拶・検温など
17:30夕食の配膳と介助
18:30夕食後ケア 夕食後配薬ベットサイドの清掃口腔・排泄ケア 看護師が交代で休憩
20:00就寝準備・カルテ記入 眠前血糖値の測定・眠前薬の投与など
21:00消灯・就寝
夜間見回り・夜間ケア 定期的な患者さんの見回りナースコールの対応点滴更新採血など 緊急入院対応 看護師が交代で仮眠
6:00  点灯 検温・点滴更新・カルテ記入など
7:00朝食前準備 患者さんの食前薬の配薬・血糖値の測定など
7:30朝食後ケア 朝食後配薬ベットサイドの清掃など
8:30申し送り
9:00終業

一般病棟の経験は精神科看護に生かせる?

一般病棟から精神科へのキャリアチェンジを検討している方にとって、これまで培ってきた経験や知識が生かせるのか、は気になるでしょう。中には、精神科では専門的な知識に基づいた看護が必要なので「一般病棟の経験や知識は使えない」と思う方も少なくありません。

しかし、患者さんを看護する根本的な部分は変わりません。日常的に行っている患者さんとのコミュニケーションや病状観察のスキル、夜勤の過ごし方など、一般病棟で得た経験や知識は精神看護を学んでいく上で必要なベースになります。

また、精神科の患者さんの中には身体の疾患を併発している方もいます。一般病棟で身体の疾患を持つ患者さんのケアをした経験があれば、精神科の職場でも生かすことができます。

加えて、認定看護師や専門看護師の資格を持っている方だと、幅広く質の高いスキルを持つことから精神科看護の現場でも重宝されるでしょう。

精神科看護が向いている人

精神科看護が向いている人

精神科看護に向いている人にはどのような特長があるのでしょうか。主に以下の4つが挙げられます。

● しっかり向き合った看護がしたい
● 性格が穏やかで根気強い
● コミュニケーションが得意
● 精神的に安定していてオンオフの切り替えが得意

精神科看護では、患者さんとじっくり向き合い長期的な看護をしていくケースが多くなります。患者さんの症状回復にしっかり貢献したい方や、深く向き合う看護にやりがいを感じる方は精神科看護に向いているでしょう。

また、穏やかで根気強い性格の方も精神科看護に向いています。患者さんの多くは精神的に不安定で、パニックやうつの症状で会話ができない方も少なくありません。看護師が穏やかに根気強く接しながら、長期的な看護を続けていく必要があります。

コミュニケーションを取るのが得意な方も、精神科看護に向いているでしょう。精神科看護では、コミュニケーションが重要な役割を果たします。患者さんと信頼関係を築き、より多くの情報を引き出すことで精神状態を観察・確認して看護していきます。

精神科看護師は患者さんの言動に左右されずに安定した看護を行う必要があります。どのようなことが起きても動じない精神力と、仕事外ではリラックスして自分を労わるオンとオフの切り替えが得意な方は向いているでしょう。

精神科看護が不向きな人

逆に、精神科看護が不向きな人にはどのような特徴があるのでしょうか。主に以下の3つが挙げられます。

● 看護で医療処置を学びたい
● コミュニケーションが苦手
● ストレスに弱く引きずりやすい

精神看護は、最新の医療や機器を取り入れた看護は多くありません。最先端医療を用いた看護に携わりたい方は、やりがいを感じにくい現場でしょう。

患者さんとのコミュニケーションが苦手な方も、精神科看護に不向きな可能性が高いです。精神疾患を持つ患者さんの不調の原因は、精神・心にあるので目に見えない部分が多くなります。前述した通り、精神科看護はコミュニケーションを通じて看護を進めるため、苦手意識があると難しく感じてしまうでしょう。

また、精神疾患を持つ患者さんは自分の言動をコントロールできない方も少なくありません。ストレスに弱い方や、患者さんの言動を引きずりやすい方も精神科看護に不向きでしょう。

まとめ

本記事では、精神科病棟と一般病棟それぞれの看護師の役割・仕事内容などの違い、一般病棟の看護経験が精神科看護に生かせるか、精神科看護が向いている方とそうでない方の特長を解説しました。

精神科看護には病棟勤務の他に、外来や訪問看護なども含まれます。特に、通院をせずに自宅で医療サービスが受けられる「精神科訪問看護」は、近年需要が増えてるサービスです。精神科看護を目指すなら、病棟勤務以外の選択肢に目を向けてみても良いでしょう。

精神科訪問看護師募集サイト「ナースセブン」では、主に「訪問看護ステーションALWAYS」で
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