ナースセブン

訪問リハビリがしんどいと感じるときとは?対処法についても解説

- column -
  1. Home
  2. /
  3. コラムTOP
  4. /
  5. お役立ち情報
  6. /
  7. 訪問リハビリがしんどいと感じるときとは?対処法についても解説
訪問リハビリがしんどいと感じるときとは?対処法についても解説

高齢化社会を迎えている今、専門員が患者さんの自宅を訪問してリハビリの治療を行う「訪問リハビリサービス」は在宅ケアに欠かせない仕事の一つです。

訪問リハビリでは、理学療法士や言語聴覚士、作業療法士などの国家資格を持った専門員が、介護を必要とする患者さんが可能な限り自立した生活を実現できるようにリハビリを通じたサポートを行います。

しかしその需要とは反対に、訪問リハビリはしんどいと感じやすい仕事ともいわれています。では実際に訪問リハビリをしんどいと感じやすいときとその対処方法には、どのようなものがあるのでしょうか。

本記事では、訪問リハビリの業務内容や受けられる対象者、訪問リハビリがしんどいときとその対処方法を詳しく説明します。本記事を読んで訪問リハビリをしんどいと感じてしまう気持ちを理解し、適切な対処方法を取れるようになりましょう。

訪問リハビリの業務内容

訪問リハビリの業務内容

訪問リハビリでは、高齢の患者さんの身体機能の維持や向上だけではなく、患者さんが日常生活で可能な限り自立できるような支援やサービスも提供します。

また必要に応じて患者さんのご家族へ介助方法の指導を行ったり、患者さんのQOL(Quality of Life)を高め、患者さん一人ひとりが人間らしく尊重された生活を送れるような支援を総合的に行ったりもします。訪問リハビリの具体的な業務内容は以下の通りです。

  • 寝返りなどの体位交換
  • 褥瘡や麻痺の解消を促すマッサージ
  • ベッドからの起き上がりや立ち上がり、椅子に座るなどの機能訓練
  • 歩行訓練
  • 食事や着替え、トイレでの排泄など生活動作訓練
  • 嚥下・言語機能の訓練
  • 関節の変形拘縮の改善
  • 福祉用具を活用する具体的なアドバイス
  • 栄養状態の改善
  • 患者さんが生きがいを持つための精神的ケア

訪問リハビリの対象者

訪問リハビリの対象者

訪問リハビリは、要介護認定1以上の認定を受けた患者さんの主治医が訪問リハビリを必要だと判断すると受けられるサービスです。

主治医が患者さんに訪問リハビリが必要だと判断する例には、リハビリを受けたいけれど患者さんが寝たきりの状態で通院が難しい場合や、在宅で療養している患者さんが自宅の環境に合った機能訓練を受けたい場合などがあるでしょう。

また基本的に介護保険が適用される訪問リハビリでは、要介護認定を受けた65歳以上の高齢者、もしくは40~64歳の患者さんで「特定疾病」による要介護認定が下りている方が対象となります。この特定疾病には、回復の見込みがないがんや関節リウマチ、初老期の認知症やパーキンソン病関連疾患など16種類が含まれています。

要介護の前段階の「要支援1~2」認定を受けている患者さんは「介護予防訪問リハビリ」の対象者です。

※参考:厚生労働省.「特定疾病の選定基準の考え方」,(参照2024-06-13).

訪問リハビリを「しんどい」と感じるときとは?

訪問リハビリの仕事では、具体的にどのようなことを「しんどい」と感じやすいのでしょうか。ここではしんどいと感じるポイントを6つ紹介します。

一人で対応する責任の大きさを感じる

訪問リハビリは基本的に専門員が一人で患者さんを訪問して在宅のケアに対応します。そのため患者さんに対する責任の大きさを感じると、しんどい気持ちになりやすいでしょう。

例えば、訪問時の症状がいつもと異なっている患者さんや、リハビリ中に転倒してしまった患者さんなど、専門員が一人で状況に応じた判断を下して仕事を進めることにプレッシャーを感じる方も少なくありません。

また訪問リハビリの専門員は、患者さんの疾患や現在の状況、リハビリの内容や服薬・排泄状況などさまざまな情報を理解しておく必要もあります。

病院などの医療施設では、医師や看護師、管理栄養士や薬剤師などに相談できる内容も、訪問リハビリでは患者さんを訪問している専門員が受け口となります。そのため、患者さんの質問にうまく答えられないと、自分の知識不足を感じてしんどいと感じてしまうケースもあるでしょう。

患者さんとその家族とのコミュニケーションが難しい

訪問リハビリの仕事をしんどいと感じやすい理由の一つに、患者さんとその家族とのコミュニケーションも挙げられます。

訪問する患者さんの家庭環境はさまざまです。家族と同居されている方や近所に娘や息子夫婦が住んでいる方、遠方から患者さんのケアに協力してくれる兄弟の方などもいます。

そのため、患者さんのご家族の中には治療への価値観が違ったり、意見が合わなかったりする方もいるでしょう。訪問リハビリの際に治療方針を巡って家族が口論になったり、患者さんの症状悪化などの責任を追及されて、ネガティブな感情を向けられたりする場面もあるかもしれません。

患者さんの自宅を定期的に訪問する専門員は、患者さんの家族との距離も近くなりがちです。そのため、コミュニケーションを取りにくい家族の方がいると、しんどいと感じてしまうこともあります。

訪問先の環境が整っていない

訪問先の環境が整っていないことも、訪問リハビリの仕事をしんどいと感じやすい理由の一つです。

患者さんの自宅は、病院や施設とは異なり、リハビリに必要な道具やスペースなどの環境が整っていないケースもあります。また患者さんの中には身の回りの掃除や整理整頓が難しく、部屋中に物が散乱していたり衛生面が不安だったりするケースもあります。

そのため訪問リハビリの業務遂行が難しい環境にストレスを感じ、しんどい気持ちになる方もいるでしょう。

スケジュール管理に時間を要する

スケジュール管理に時間が必要なことも、訪問リハビリの仕事をしんどいと感じやすい理由の一つです。

訪問リハビリは基本的にスケジュールの管理を一人で行うため、仕事の要領を学んで慣れるまでは、スケジュールの管理が大変だと感じる方もいるかもしれません。具体的には、患者さんに対するリハビリ以外にも必要書類の作成や移動、関係各所との電話連絡などをこなす必要があります。

スケジュールの管理に時間がかかってしまうと、気持ち的にも時間的にも焦ってしまい、しんどいと感じてしまうことがあるでしょう。

事業所内での連携ができていない

事業所内での連携ができていないことも、訪問リハビリの仕事をしんどいと感じやすくなる原因の一つです。

訪問リハビリを担当する専門員は、一般的に同じ事業所に所属しているスタッフと連携を取りながら、患者さんのケアを進めていきます。そのため患者さんの症状の変化などの情報伝達や共有などのコミュニケーションがうまく取れていない状態では、患者さんの在宅ケアに影響を及ぼす可能性が高まってしまいます。

事業所内でうまく連携が取れないと、患者さんに対して思うような仕事がしにくくなり、しんどいと感じてしまう方もいるでしょう。

医師やケアマネジャーとの連携ができていない

医師や看護師、ケアマネジャーなど連携している医療チームとうまく連携ができていないことも、訪問リハビリの仕事をしんどいと感じてしまう原因の一つです。

訪問リハビリは、多くの職種の医療関係者と連携して患者さんの在宅ケアを行っています。所属する事業所によっては、医療関係者との連携方法がFAXだったり医師と関わりを持ちにくい環境だったりと、患者さんのリハビリの状況や症状の変化などをすぐに報告・相談しにくい場合があります。

患者さんの在宅ケアに連携している医療関係者と思うように連携が取れないと、効率的に仕事を進めにくく、しんどいと感じてしまう方もいるでしょう。

訪問リハビリがしんどいと感じた際の対処法について解説

訪問リハビリの専門員が仕事をしんどいと感じてしまったとき、どのような対処法があるのでしょうか。ここでは5つの対処方法を説明します。

上司や先輩に相談する

訪問リハビリをしんどいと感じたら、まず上司や先輩に相談してみましょう。

仕事の経験が豊富な上司や先輩に相談すると、自分が悩んでいる状況を解決するアドバイスをもらえることもあるでしょう。そのためには普段から上司や先輩に挨拶や質問を積極的に行うなど、すぐに相談を切り出せるような関係性を築いておくことも大切です。

また職場内で行われているスキルアップの研修会などに参加して、深い専門性の知識を持っている上司などに質問をするのも良いでしょう。

業務効率を上げる工夫をする

業務効率を上げる工夫をするのも、訪問リハビリがしんどいと感じた際の対処法の一つです。

例えば、訪問リハビリの業務内容に含まれる書類作成などの事務作業や関係各所への連絡などをしんどいと感じている方であれば、作業を効率化して時間の有効活用を図ると良いでしょう。

具体的には、メールの連絡が頻繁にあればテンプレートを作成して文字の入力時間を減らしたり、書類作成の方法を見直してマニュアル化を行ったりするなどです。自分なりの工夫を加えて業務効率を上げてみてください。

さまざまな物品を準備しておく

仕事に関するさまざまな物品を用意しておくのも、訪問リハビリをしんどいと感じる際の対処法の一つです。

特に患者さんの自宅の衛生環境や急なケア対応ができる物品を用意しておくと、万が一の状況でも即座に対応ができます。

具体的なケア用品には、スリッパやガウン、ゴム製の使い捨てグローブ、マスク、除菌シートなどがあります。訪問リハビリの現場で急な対応に慌てたりストレスを感じ過ぎたりしないためにも、ケア用品をそろえて持ち歩いておくと良いです。

部署異動の希望を出す

訪問リハビリをしんどいと感じたら、部署異動の希望を出すのも良いでしょう。

訪問リハビリの仕事や勤務条件以外でしんどいと感じる理由に、部署の人間関係が思わしくないケースもあります。その際は、思い切って部署の異動希望を出してみましょう。

部署異動をしたい意思を上司に伝える際は「スキルアップのため」などとすると、前向きな印象を周囲に与えられます。正直に「人間関係が理由で異動したい」と伝えると、人間関係の構築がうまくできない印象を与えかねないため、注意が必要です。

別の事業所に転職する

前述した方法を実践しても訪問リハビリの仕事をしんどいと感じるときは、別の事業所に転職するのも一つの方法です。

高齢化が進む現代では、訪問リハビリの専門員など介護職に関連する求人は多く存在しています。

現在の職場環境で自分で状況を解決しようと頑張り過ぎると、体調を崩したり精神的に負担がかかり過ぎたりしてしまうこともあります。労働環境の改善や自分らしく働くためなど、自分の目的に合った事業所への転職を検討しましょう。

まとめ

本記事では、訪問リハビリの業務内容や受けられる対象者、訪問リハビリがしんどいときとその対処方法を詳しく説明しました。

訪問リハビリの仕事でキャリアアップを目指している方や転職を考えている方は、精神科訪問看護師募集サイト「ナースセブン」をチェックするのもおすすめです。

ナースセブンでは主に「訪問看護ステーションALWAYS」で一緒に働くメンバーを募集しています。精神科訪問看護に関するさまざまな情報も発信しているので、ぜひ一度サイトをご覧ください。

精神科訪問看護ステーションALWAYSで一緒に働きませんか?
精神科訪問看護ステーションALWAYS(オールウェイズ)です。
精神病棟勤務経験者・訪問看護経験者を優遇します。
訪問看護経験がなくても大丈夫です。一から丁寧に指導致します。
CONTACTお問い合わせ
ナースセブンをご覧いただき精神科訪問看護について、興味を持っていただいた方は、下記よりお問い合わせください。
応募はもちろんのこと電話でのご質問にも対応いたします。
PAGE TOP