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訪問看護で大切な傾聴を解説!スキルを高める方法もご紹介

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看護の現場で「傾聴」という言葉を聞いたことはありませんか。患者さんの話に耳を傾けて、相手が伝えたい内容を理解し共感する傾聴は、訪問看護のアセスメントの際に役立つスキルです。

本記事では、訪問看護で傾聴が重要となる理由と傾聴に必要な3つの要素、行う際に気を付けたいポイントや現場で使えるテクニックを詳しく解説します。訪問看護の現場で患者さんの状態をより詳しく知るためにも、傾聴について詳しくなりましょう。

傾聴とは?

傾聴とは、話を聴く側に必要とされるスキルを指します。

相手の話を漠然と聴くのではなく、会話の中で相手の声に注意深く耳を傾けることで姿勢・表情・態度・気持ちなどを細かく読み取り、理解や共感するのが傾聴です。訪問看護における傾聴は、下記の流れで行うのが一般的です。

  1. 相手の話を口を出さないように聴く
  2. うなずくなど共感を示す
  3. 相手の話を端的にまとめて伺いを立てる
  4. 質問をする

傾聴をされた相手に「自分の話を理解してくれて受け入れてくれた」と安心感や信頼を感じさせるには、このステップを繰り返しながら話を進めていきましょう。

訪問看護で傾聴が重要となる理由

訪問看護の現場では、傾聴が重要な役割を果たします。

訪問看護師は、1日に複数の患者さんを訪問して在宅ケアを行います。限られた時間の中で患者さんの状態観察を行い、より多くの情報を引き出すには傾聴が効果的です。

傾聴の際は、患者さんの体調や症状に加えて、個人的に抱えている悩みや治療への不安なども引き出すようにしましょう。患者さんの悩みや不安を理解して共感できると信頼関係を築きやすくなり、患者さんに寄り添った在宅ケアの立案がしやすくなります。

また、患者さんの生活を支えているご家族にも傾聴を行いましょう。ご家族の方が置かれている状況や気持ちを汲み取りサポートしていくのも訪問看護師の重要な役目です。

傾聴を通じて、患者さんとご家族から効果的な情報収集を行い、より良い在宅ケアを実現できるようにしましょう。

傾聴する際に必要な3つの要素

傾聴する際に必要な3つの要素は、米国の心理学者カール・ロジャーズによって提唱された下記の3つがあります。

自己一致

傾聴する際に必要な要素の1つ目は、自己一致です。

自己一致とは、聴き手が相手にも自分にも真摯な態度を一貫して保つことで達成されます。相手の話が分かりにくい時は正直に「分かりにくいのでもう少し詳しく教えて下さい」と伝えるなど、きちんと意味を確認しながら話を聴いていきましょう。

共感的理解

傾聴する際に必要な要素の2つ目は、共感的理解です。

共感的理解とは、相手の立場に立って話を聞き、相手に共感しながら話を理解することで達成されます。相手の置かれている環境や立場を理解して、共感を示しながら話を聴きましょう。

無条件の肯定的関心

無条件の肯定的関心は、傾聴する際に必要な要素の3つ目です。

無条件の肯定的関心とは、相手の話に善悪や好き嫌いの評価を入れず聴くことで達成されます。

例えば、自分が受け入れにくい内容を相手が話していても、肯定的な関心を持って話を聴き進めます。相手がなぜそのように考えるようになったかの背景まで関心を持ち、安心感を与えながら話を聴きましょう。

訪問看護の傾聴で気を付けるポイント

訪問看護の現場で傾聴を行う時に気を付けたいポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは具体的な例を5つ解説します。

話を否定しない態度

訪問看護の傾聴で気を付けたいポイントの1つ目は、話を否定しない態度です。

患者さんが勇気を出して話したのに訪問看護師が「それは違う」と否定するとどうでしょうか。患者さんの多くは「話を聞いてもらえない」「この人に話すと否定されてしまう」と感じ、心を閉ざして本心を話さなくなるでしょう。

訪問看護の現場では、どのような場面でも患者さんに否定的な言葉を使わずに傾聴を行う必要があります。

例えば、実現できない話を持ちかけられても「できません」ではなく「そのようなことを希望されているのですね」と受け止めます。その後、どうすればその要望に近づけるのかを患者さんの立場に立って考えていきます。

また、患者さんが自分のことを話している時は、前述した傾聴の「無条件の肯定的関心」に基づいてしっかり話を聴き入れるようにします。傾聴を通じて患者さんは「誰かに理解してもらえた」という「承認」の感情を持つことができ、信頼関係を築きやすくなるでしょう。

特に、精神科訪問看護では傾聴で得られる情報を基に在宅ケアを進めていきます。患者さんの本心が聞けなければ問題解決へのアプローチが難しくなるため、些細なことでも話せる信頼関係を構築することが大切です。

適度なアイコンタクト

訪問看護の傾聴で気を付けたいポイントの2つ目は、過度なアイコンタクトをしないことです。

アイコンタクトには、相手に安心感や好感度を与える効果があります。一般的に、アイコンタクトに適度と言われている時間は3秒くらいです。患者さんの緊張をほぐして傾聴するために適切なペースでアイコンタクトをしましょう。

しかし、相手の目を見つめ続けてしまうと逆に緊張感を与えてしまいます。患者さんから適度に目線を外しながら、自然な流れでアイコンタクトをするようにしましょう。

相づちのタイミング

訪問看護の傾聴で気を付けたいポイントの3つ目は相づちのタイミングです。

適切な相づちは患者さんとの会話を弾ませたり、相手に安心感を与えることができます。患者さんの話をきちんと聞いている意思表示にもなるため、傾聴の際に適切な相づちを打つと効果的でしょう。

しかし、相づちも使い方を誤ると逆効果となってしまいます。患者さんが話している間に過度の相づちを打つと話を妨害しやすく、タイミングがずれると「本当に聞いているのかな」と不安を与えてしまう原因にもつながります。

会話中の「そうなんですね」や「はい」などの声を出した相づちは最低限にとどめて、静かにうなずく相づちも使うように心がけましょう。

感情が現れたときの対応

訪問看護の傾聴で気を付けたいポイントの4つ目は、患者さんの感情が現れたときの対応です。

患者さんの傾聴をする際に、感情に関する言葉を聞き逃さないようにしましょう。例えば、「足が痛くて立ち上がるのが辛い」や「夜眠れなくて苦しい」などです。このような感情を表す言葉が出た際は、こちらからも「足が痛くて立ち上がりにくいのはお辛いですね」などと言葉に出して理解を示すように心がけましょう。

患者さんは自分の感情を理解したり共感してくれる人に安心感や信頼感を抱きます。傾聴で感情が言葉に現れた時にきちんと受け止められると、患者さんとの信頼関係を築きやすいでしょう。

沈黙時の対応

沈黙時の対応は、訪問看護の傾聴の際に気を付けたいポイントの5つ目です。

患者さんを傾聴する際の沈黙は、さまざまなことを意味します。例えば、考えがまとまっていない、信頼関係が築けていない、考え中である、拒否している、などです。

傾聴では患者さんの言葉で話をしてもらうことが好ましいため、訪問看護師が「はい」「いいえ」の質問で誘導するのではなく、沈黙が起きてもこちらから質問攻めをしないように心がけましょう。

特に、精神的な疾患を抱えている患者さんの場合、思っていることを言葉にするのに時間がかかる方も少なくありません。傾聴の途中で沈黙が起きた際は訪問看護師が言葉を発するのではなく、患者さんの様子を伺います。何か考えている様子であれば、言葉を発するまで根気強く待ちましょう。

患者さんの言葉を待っても話をしない場合、患者さんにとってあまり答えたくないネガティブな質問の可能性もあります。その際は、信頼関係が築けたと思うタイミングを待つなど質問する機会を改めると良いでしょう。

訪問介護で使える傾聴テクニック

訪問看護の現場で実際に使える傾聴テクニックには具体的にどのようなものがあるのでしょうか。ここでは3つのテクニックを詳しく見ていきましょう。

仕草や表情を真似る

仕草や表情を真似るのは、訪問看護で使える傾聴テクニックの一つです。

これは「ミラーリング」と呼ばれ、患者さんと同じ仕草や表情をすることで相手に安心感を与えたり信頼関係の形成を促す効果があります。

訪問看護でミラーリングを行うと、患者さんが「共感してもらえている」「安心して話ができる」と感じやすいでしょう。しかし、あからさまに真似をすると患者さんが不快な思いをすることもあるため多用しないようにしましょう。

オウム返しをする

適度にオウム返しをするのも、傾聴テクニックの一つです。

オウム返しは「バックトラッキング」とも呼ばれ、相手に安心感を与えたり話すことへの抵抗感を減らしたりする効果があります。

例えば、患者さんに「今日はとても辛いことがありました」と相談された場合、「辛いことがあったのですか、それはショックですね」と、患者さんが使った言葉を似た意味のものに言い換えたり、要約したりして寄り添うようにします。こちらから質問をしたい時、バックトラッキングを使って患者さんの話を要約してお伺いを立てると効果的です。

しかし、過度に行うと患者さんが何度も聞き返されて不快に感じたり「話の意味を理解してもらえていない」と思うケースもあるため注意しましょう。

患者さんのペースに合わせて会話する

患者さんのペースに合わせて会話するのも、訪問看護の現場で使える傾聴テクニックの一つです。

相手の会話のペースに合わせ会話する方法は「ペーシング」と呼ばれ、相手に「自分のペースで話ができている」という安心感を持たせて心を開きやすくする効果があります。

患者さんがゆったりとした速度で会話をしていれば、ペースを合わせて会話をします。この時、スピードだけでなく呼吸や相づち、声の大きさなども合わせるとより効果的です。患者さんに安心してもらうことでより多くの情報を得る効果が期待できます。

まとめ

本記事では、訪問看護における傾聴が重要な理由と3つの要素、気を付けたいポイントや現場で使えるテクニックを解説しました。訪問看護の現場において傾聴を用いて患者さんの状態や本心を把握しながら最適な在宅ケアの提供を目指しましょう。

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