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パニック障害の看護ではどんなことを行う?病気の概要や治療法を紹介

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精神疾患の1つであるパニック障害は、患者本人にとっては強い不安感や恐怖感、発作による苦しさを感じる病気で、発作がひどくなると日常生活にも支障をきたしてしまいます。パニック障害で起こる発作は、精神科で適切な治療を受ければ改善が期待できますが、その際には看護師のサポートも必要です。

今回は、パニック障害の基本的な情報に加えて、看護師ができるパニック障害の患者に対応する方法について解説します。

パニック障害とは?

パニック障害とは?

パニック障害とは、恐怖症や社交不安障害と同じ不安障害の1つで、数ある精神疾患の中でも多くみられる疾患です。発症の原因には環境や遺伝などの要因が考えられますが、はっきりと解明されてはいません。

パニック障害ではさまざまな症状が現れますが、場合によっては死の恐怖を感じるほどで、日常生活に支障をきたしてしまうことがあります。症状が長期化してしまうと、過剰な不安や恐怖を抱く心気症状や抑うつ症状を引き起こすこともある点も問題です。

パニック障害には具体的にどのような症状があるのか、以下で詳しく解説します。

パニック障害の症状

パニック障害の症状の特徴は、何の前触れもなしに現れるということです。どのような症状が出るかは一人ひとり異なりますが、大きく分けて身体的・精神的の2種類の症状があります。

・身体的症状
身体的症状には、体の震えや吐き気、腹痛、発汗、動悸などがあります。肺や心臓などの命にかかわる臓器に異常を感じるため、発作時は命の危険を感じることが多いですが、検査をしても体に異常はみられません。症状の持続時間は10分ほどがピークで、1時間以上続くことは稀です。

・精神的症状
パニック障害の精神的症状は、強い恐怖感や不安感、「死ぬかもしれない」という死への恐怖、非現実感などです。身体的症状を繰り返して命に関わるような症状を経験し、また起こるのではないかという「予期不安」によって、ますます不安や恐怖が強くなってしまいます。不安や恐怖をコントロールできず、身体的症状が出た状況を避けようとする「広場恐怖」のために普通の生活が送れなくなり、対人関係にも悪影響を及ぼす可能性もあります。

パニック障害の患者への接し方

パニック障害の患者は、いつまた強い不安や恐怖を感じることが起こるかどうかを恐れることで、日常生活を送れなくなってしまうことがあります。そのような患者に対して、発作を悪化させることなく接するには、以下でご紹介する3つのポイントを意識してみましょう。

相手の話を傾聴・認証する

パニック障害の症状がある方は、強い不安感や恐怖感を持っています。そのため、まずは安心してもらうために話を傾聴し、その内容をなぞって繰り返すことで認証することが必要です。患者は相手にしっかり話を聞いてもらって認証されることで、安心感を得られるからです。

話を認証して患者が苦しいと感じていることを理解することによって、患者の背景を知り理解できるようになります。

柔らかい言葉で接する

パニック障害の患者は、場合によっては混乱していることがあります。そのような状況で患者を否定したり、一緒に慌てたりすることは患者の不安を強めてしまうのでNGです。安心感を持ってもらうためにも、患者と話をする際はゆっくりとわかりやすく、柔らかい言葉で接するように心がけましょう。

治療を焦らせない

パニック障害の患者は、症状がなかなか改善しないと焦りを感じてしまうことがあります。特に不安感や恐怖感などの精神的な症状は、患者が焦ってしまうことで悪化する可能性もあるので注意が必要です。早く症状を改善したいからとパニック障害の治療を急がせることなく、ゆとりを持って治療に望めるように配慮しましょう。

発作を起こしたときの対応方法

パニック障害の患者が発作を起こした場合、看護師はどのように対応すればいいのでしょうか。主に、以下でご紹介する3つの方法があります。

声を掛けて安心させる

パニック発作を起こした患者は苦しさや不安感、恐怖感を感じているので、まず安心してもらうことが重要です。そのため、声を掛けて安心させましょう。前述のようにゆっくりとわかりやすい言葉で「大丈夫」などと声を掛けるだけでも、不安感が軽減されます。声掛けをしながら、背中をさすってあげるのも効果的です。

深呼吸を促す

パニック発作が起こっているとき、患者の呼吸は浅くなるので酸素を過剰に吸い込んでしまい、過呼吸の状態になりがちです。過呼吸を起こすと手足のしびれなども出ることがあるので、呼吸を落ち着かせるために「5秒吸って5秒吐く」と深呼吸を促すようにしましょう。呼吸が整えば体内に取り込む酸素量も安定し、過呼吸も改善します。

意識を他にそらす

パニック発作で苦しさを感じている患者は、不安を感じることに対して意識が向いているとなかなか発作が収まりません。そこで意識を他にそらすと、発作が収まりやすくなります。例えば、身の回りにある物や手、窓の外の景色に意識を向けるように促してみましょう。最低でも4分ほど、他に意識をそらすことでパニック発作が落ち着きやすくなるでしょう。

パニック障害の治療方法

パニック障害の治療方法


パニック障害は治療が可能な病気で、発症から治療開始までが早いほど改善も早い傾向があります。そのため、早期発見・治療が重要です。パニック障害を治療するには、大きく分けて薬物療法と精神療法の2種類があります。以下では、それぞれどのような治療方法なのかを解説します

薬物療法

薬物療法は、薬の効果によってパニック発作の発生頻度を減らして不安感を軽減する方法で、パニック障害に対して高い効果が期待できます。パニック障害に対しては、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が用いられますが、抗不安薬が用いられることもあります。

SSRIは、不安を和らげる働きを持つセロトニンの働きを促進させる効果が期待できる薬です。効果を得られるまでには1カ月ほどかかり継続的に服用が必要ですが、依存性が低いので安全性が高い薬です。ただし、症状が改善したからと服薬を中止するとめまいや吐き気などパニック発作に似た断薬症状が出る可能性があるため、医師の指示の元で正しく服用しなければなりません。

抗不安薬は、日常的に不安を感じる患者にベンゾジアゼピン系抗不安薬が用いられます。即効性が高い分依存性が高く、こちらも不眠などの断薬症状が出る場合があります。しかし、医師の指示を守って正しく服用すれば、症状改善に高い効果が期待できるでしょう。

精神療法

パニック障害の治療には、薬物療法とともに精神療法も行うことが一般的です。精神療法は、認知療法と行動療法の2種類に分けられます。

パニック障害の方には、パニック発作が起こる場面や状況、考え方にパターンがあるといわれます。「認知」とはその人の受け止め方、考え方を意味し、認知療法とは患者が持つそれらのパターンを修正して発作を改善する方法です。

行動療法は、患者の行動に対して発作や反応が起こる場合に、それぞれの場所に応じた適切な反応を身につける方法です。例えば、これまで発作を恐れて近づかなかった場所へあえて近づき、「大丈夫」という経験を重ねて自信をつけていきます。発作が起こることに対する不安や恐怖を減らす方法などがあります。また、リラックスする方法を見つけて発作をやり過ごす方法を見つけるのも治療の1つです。

薬物療法と並行してこれらの精神療法を行い、薬で発作を抑えられるようになった後に段階的に行動範囲を広げるなどの方法で徐々にこれらの精神療法を実施します。

精神科の看護師ができること


精神科の看護師は、パニック障害の患者に対応する機会も出てくるでしょう。そこで、精神科勤務の看護師に加えて、精神科の訪問看護師ができるパニック障害の患者への対応について解説します。

自立できるよう支援する

パニック障害の発作が落ち着いた患者に対して看護師ができることは、まずこれからの生活に向けて一人ひとりの希望や生活スタイルに合わせた自立のための支援です。精神科の訪問看護師であれば、外で不安や恐怖を感じる患者と一緒に散歩をするなどの外出支援をして、不安を解消できるようにサポートを行います。

再発しないための環境づくり

薬物療法や精神療法でパニック発作の改善がみられたとしても、パニック障害が完治したとは言い切れません。パニック障害は再発しやすいため、一度発作が改善したとしても患者は「また発作が出るのでは」という不安感を持ちやすいのです。

そこで看護師は、発作が改善した患者に対して再発を防ぐための環境づくりを行います。訪問看護師であれば、患者の自宅での過ごし方や食生活などのアドバイス、患者の話を聞くなどの方法で、患者の心の安定を図ります。

家族に協力を仰ぐ

パニック障害の患者に対しては、患者本人だけではなく看護師は家族に協力を仰ぐことがあります。患者は一人での外出が難しいこともあるため、同居の家族がいる場合は家族に外出に付き添ってもらうなどの協力も必要だからです。また、家族にパニック障害を理解してもらうことも、協力を仰ぐために重要です。家庭内でのケアのためにも、患者の家族に病気のことや発作が起きた際の対処法なども含めて情報を共有しつつ、治療を進めましょう。

ただし、家族のみでは対処が難しいことも当然あるので、看護師のほかにカウンセラーなどと協力することが必要です。

まとめ


パニック障害は、患者本人にとっては死を感じるほどの恐怖や不安が強い発作が出る病気です。適切な治療を受けることで発作の改善が可能ですが、そのためには看護師のサポートが必要不可欠といえるでしょう。

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